七峯の丘から

門松と蘇民将来子孫家 [平成30年12月26日]


 昨日の境内大掃除と同時進行で佐倉鳶職組合の皆さんが門松作りを行ない、境内と宮司宅前に立派な門松が立ちました。
 門松にも流派や地方独自のものが有り、場所によっては松を「待つ」なぞらえて門松を立てないところもあるそうです。
 県内では市原市の姉崎神社付近では門松を立てずに「門榊」を立てるそうです。
 なので、自治体で配布している門松カードが市原市では門榊カードも用意しているとか。なかなかきめ細やかなサービスですね。
 さて、宮司宅の門には通年、伊勢の蘇民将来子孫家門なる注連縄が掲げてあります。
 お伊勢まいりにいかれた方はご存じだと思いますが、伊勢地方ではこの注連縄を通年掛けており、その向きも神棚などへ掛ける注連縄と逆という独特のものです。
 年末恒例の伊勢まいりで購入し、クロネコさんが佐倉まで運んでくれまして、門松立てが済むと取り替えています。
 この注連縄には木札がついており、一般的には「蘇民将来子孫家」。その他には商売繁盛や笑門などがあります。
 商売繁盛は言わずもがなですが、笑門とは「笑う門には福来たる」と思われがちですがちょっと違うんです。
 上記の蘇民将来子孫家を縮めると「将門」になります。これを伊勢地方の方は平将門公になぞらえ、新皇を名乗り皇室に弓を引いた名は皇祖を祀る伊勢の地には相応しくないと「将」を「笑」に代えたというのが定説です。
 ですが、その将門公を御祭神とする大佐倉将門神社の宮司も兼任している身としては「笑門」のついた注連縄は使えませんよね。なので宮司宅の門は「蘇民将来子孫家」の木札が付いております。
 話は戻り門松を下げる日ですが、関東では1月6日の夕方か7日。関西では1月15日が多いようですのでご参考まで。