七峯の丘から

愛宕神社 春祈祷 [平成31年1月24日]

旧本殿の象鼻(獅子)
 宮司の兼務社である佐倉市田町の愛宕神社。御縁日は毎月24日、なので今日は年始めの初愛宕となりまして新年祈願祭である春祈祷を奉仕致しました。
 田町の愛宕様は元々佐倉城内に鎮座しており、明治12年に現地へ遷座となりました。
 その理由としては近衛兵、その後の陸軍佐倉57連隊が佐倉城址に駐屯し、駐屯地内にあった社寺を移転させた事によります。
 一般でいう佐倉連隊は明治7年に創設されましたが、首都東京を守る要として段々と規模を拡大していきました。
 愛宕神社は佐倉城時代では裏門に当たる愛宕坂。現国立歴史民俗博物館に通ずる坂に鎮座していたため、佐倉連隊創設時には移転しておりませんでしたが、明治12年の西南戦争勃発を考えると連隊拡張のあおりを受けたものと考えられます。
 現在の社地は田町の町を挟んでおり、旧社地を臨む場所にあります。
 境内社の天満宮と稲荷神社もかつては城址にちんざしており、江戸期の田町の氏神様は城内に鎮座していたという佐倉ならではの歴史もあります。
 今、旧社地への遷座を計画しております。まだまだ道半ばで困難が予想されますが、歴史ある佐倉のためにも行政の力添えも頂きながら本来の姿に戻したく思います。