七峯の丘から

ある日のお賽銭 [令和1年6月10日]


 年に数回七峯で取り上げる「お賽銭」の話題。そうですねぇ外国硬貨や穴あき銭を紐などで結ばないで!とかアップしておりますが、今日は画像のものが同じ日に入っていたというお話です。
 私達が普段使っている硬貨が国が発行したもので、明治以降のものであれば原則額面の金額で利用可能です。
 今では為替取引くらいでしか使わない「銭」も100銭で1円ですので、それだけ集めれば使うことが出来るのです。
 ただ、あくまでも原則ですので受け取る方が拒否すれば当然使えないのですがね。
 先月末のことだったと思います。お賽銭を回収してきた職員がなにやら話しております。
 籠の中を覗くと普段見慣れない硬貨がざっくりありました。
 江戸時代の寛永通宝など年に数回程度、入っていることはありますが、それも1枚くらいの話で、今日は5枚くらい。それもほかに見慣れない硬貨も入っていたんです。
 調べますと明治時代の1銭硬貨や大正昭和初期のものなど。また清や中華民国の建国を記念した硬貨も混じっており、バラエティーに富んだ内容。
 また東京の私立高輪中学校の学園賞や昭和3年の御大典を記念したメダルなども混じっていたりと、このまま金融機関の硬貨選別計算機に入れたら確実に故障すると思われチェックを忘れたら各方面に迷惑をかけるところでした。
 さて、このような古銭や硬貨はどうしているかというと、茶筒に入れて保管しております。
 お賽銭で上がったものですので古物商へ売却して現金化して、神様の御用に当てるのですが、古銭一つ現金化したところで実際にはそこまでの足代や手間賃の方が高く付いてしまうので、ある程度溜めなければなりません。
 あくまでも推測になりますが、今回の古銭などは遺品整理の一環で神社のお賽銭箱に入れてくれたものと思います。
 であるならば、それをしっかりと活用するのも役目だと思います。信頼の置けるところに依頼して、お宮のために使わせて頂きます。