七峯の丘から

あれから26年 [令和3年3月20日]

宮司の学位記です
 昨日、春の選抜高校野球が始まりしましたね。昨年は中止となりましたので、開催にあたり関係者の方々の努力に頭を垂れたいと思います。
 今回は32校が出場しますが開会式は初日に試合がある6校のみが参加。26校は行進画像がオーロラビジョンに映し出されました。
 観客の上限は約1万人。全席指定で前売りチケットを購入が条件らしいですので、甲子園球場で観戦したい方はお気を付け下さいね。
 今年もこの事を書く日が来ました。平成7年3月20日は國學院大學103期卒業式で宮司はこの日をもちまして4年間の大学生活を納めました。
 2部の夜間学生でしたので、日中は同校図書館で出納手という学生職員をしてお給与を頂きながら、二足の草鞋を勤め上げました。
 ここまでであれば良かった良かったで特段既述する事でも無いのですが、卒業式に向かう途中の銀座線乗車中にオウム真理教の地下鉄サリン事件が起こりました。
 当日は知り合いとの待ち合わせの為、日比谷線に乗り換える予定でしたが、前日になり学校でと変わったため日比谷線に乗り換えずに済んだわけです。
 途中車内では乗り換えが出来ないアナウンスがあり、國學院大の最寄り駅である表参道駅で下車したら兎に角地上に上がって下さいと。
 出てみてビックリ。表参道あたりの国道246号線は6車線の大きな道路ですが、走っている車は1台もおらず、パトカーと消防車と救急車と自衛隊の車が道路のど真ん中に止まっております。
 まだ携帯電話は一般に普及しておらず、公衆電話は長蛇の列。
 いずれにしても急いで学校に行き、図書館へ卒業の挨拶に顔を出したところ、「宮本!挨拶なんていいから実家へ電話しろ!!」と。
 やはり何かが起こっていたんだと実家に電話をしたら、電話の向こうで母親が泣き崩れました。
 当時はサリンも知られておらず、オウム真理教が引き起こしたという噂が先行して、大学からほど近いオウム真理教南青山総本部前にはマスコミなどが黒山の人集りを作っていました。
 それからのことは割愛しますが、被害として14名が亡くなり6000人以上が被害を受けるという日本史上未曾有のテロ事件だったわけです。
 未だサリンの後遺症に悩まされている方も多く、数字には出ませんが心的に被害を被った人は数知れないでしょう。宮司もその一人だと思っています。
 オウム真理教自体は解散命令で無くなりましたが、その後継団体のアレフや光の輪などが活動を続けており、ヨガや瞑想サークルを名乗って勧誘を行なっております。
 事件から26年。事件自体を知らない世代に対する勧誘が盛んに行なわれていると公安調査庁は警告をしています。
 もう二度とこのような事件が起きないよう、これからも監視の目を弛ませること無く、皆さんにも勧誘に乗らないことを切に願います。