
「右から読みます」
上皇后陛下におかせられましては、本日東大病院において右大腿骨上部骨折の手術を受けられました。 経過は良好とのこと。数日間のご入院になりますが、再び上皇陛下とご散策が叶いますよう、心よりお祈り申し上げます。 さて、ここのところの七峯、当然の如く御例祭に係わるものが続いております。 他に載せるものがないと言うわけでは無いのですが、やはり段々と気分をお祭りに上げていく過程では、御例祭関連が良いですよね。 今日は昨日に拝殿に掲げた提灯について書きたいと思います。 麻賀多神社の御例祭、通称「佐倉の秋祭り」ですが、その昔は別名「提灯祭り」とも称されていました。 それはお祭りに使われる提灯の数が多いことと、各家々の前の通りに等間隔で柱が立てられ、そこに町内の印が描かれた提灯が掲げられていたからなんです。 また大神輿の後ろには、子供達が奉持する万灯が、まるで天の川のように面並み、それはそれは素晴らしい祭り風景だったと、宮司に就任した20数年間の古老の方々が懐かしそうに話していました。 通りの柱提灯は電線を使っての吊り提灯に変わりましたし、子供の万灯は御神輿をお迎えする先導役に役割を変えました。 いずれにしても提灯が点す灯りが、麻賀多様への献灯。光のお供え物であることには変わりは無いのです。 神社でも御殿前と鳥居に、それぞれ横並びで提灯を掲げ、先日もアップしたように石垣上には氏子町名を記した高張提灯が上がります。 その中名も一番目立つのが拝殿正面に掲げる「礼祭御守鎮」と崩し字で記した5つの提灯。 これだけだと何の事やら判りませんが、読み方は「ちんじゅごさいれい」でして、戦前まで日本で使われていた右から書く形式になっております。 もう既に読み方を書いてしまいましたが、この提灯を掲げると毎年のように「なんて書いてあるんですか?」とのご質問を沢山頂きます。 その都度にご説明をしておりますが、説明書きをするのもどうかと思いますし、ちょっとした時間の合間にご参拝の方々とお話しが出来るのも素敵な時間です。 この提灯、じつは崩し字と楷書の2パターンがございまして、楷書の提灯は以前に大神輿が御休憩になる御旅所に掲げていたんです。 現在はその提灯の代わりに、御神紋の左三つ巴と御社紋の麻の葉を染め抜いた紋幕が掛かっております。 新社務所建設中につき今年は拝殿左右と鳥居の提灯はお休みですが、来年の御例祭にはこれまでよりももっと鮮やかに提灯を掲げたく思っています。
明神祭り さらば久しい!!
御例祭まで3日です。
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