七峯の丘から

さくたろうです [平成30年12月12日]

まだまだ標準よりちっちゃいけど元気そのものです!
 本当に可愛くて、目の中に入れても痛くない。ましてや結膜炎で真っ白なその目と交換してもいいくらいの覚悟で世話をした13日間。
 いつかみつかるだろう里親さんに渡すから名前を付けててはいけないと。
 でも、動物病院で名無しの権兵衛じゃあ可哀想だねと、名前がないから夏目漱石さんの「吾輩は猫である』にちなんで仮称「なつめ」と付けまして、その2日後にお迎えが来るなどとは想定もせず。
 今日で仮称なつめが里親さんのもとへ出発して早一ヶ月。
 その間ですが、里親さんはInstagramで毎日のように今の様子をアップしてくれて。名前も佐倉のご縁を大事にしてくれて、「さくたろう」と名付けてくれました。
 佐倉を出発したときの体重は約410グラム。本当に痩せっぽっちで、なのに毛がふさふさなので見た目は痩せている感がなく。
 ご飯も注射器で口に注入していたのが、今はちゃんと食べられるようになり、体重も丁度1キログラムになったそうです。
 今は、里親さんの躾も有り、おトイレはもちろん待てやご飯、いろんな事を出来るようになったとか。
 今日のアップでは子猫特有の両手を踏み踏みさせて母猫のおっぱいをさぐり、そこから寝る仕草も見せているようです。
 実はこの仕草、この子が生死の狭間を行き来していた時に禰宜が寝食を惜しんで世話をして、やっと目が開いたときに禰宜の胸でやったんです。
 さくたろうは捨て子ではありません。親猫にはぐれてしまった、そういう境遇から境内をトコトコと歩いている状況でした。
 でも、本当のお母さんは判らなくても、禰宜と里親さんとがお母さんなんです。
 野良猫は自然淘汰の末、ほんの数パーセントしか生きながらえません。でも一度関わった、境内で目について保護した命は母神様である麻賀多様のお陰を頂き、大事にしてまいります。
 なので好き勝手に命を他人に押しつけるようなことは絶対に成されないよう、皆さんのご協力も重ねてお願い致します。
 改めて、さくたろうは里親さんもの下で、元気で幸せな生活を送っております。引き取りたいとの心を寄せて頂いた皆さん、ご報告と共に感謝申し上げます。