七峯の丘から

新紙幣発表 [平成31年4月12日]

10日付読売新聞朝刊
 政府は9日に令和5年上半期より発行する新紙幣3種類と500円硬貨を発表しました。
 結構重要なニュースですので早く書こうと思っていたのですが、この数日外出する用事が続いていたので今日になってしまいました。
 新紙幣は一万円札が「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一。五千円札が女子教育の先駆者で津田塾大学創設者の津田梅子。一千円札が細菌学者でこれまた北里大学創設者の北里柴三郎です。
 今回は約20年振りの紙幣更新となりますが、偽造防止やインバウンドへの対応などを考慮したことがうかがえます。
 ここで注目したいのが五千円札の肖像となる津田梅子です。
 報道や新聞のキャプションでは東京都新宿区生まれとなっていますが、彼女は佐倉藩士津田仙の娘で、父が江戸詰だったので上記のような説明になっているのです。
 津田仙は佐倉城内で佐倉藩士小島家の子息として生まれ、後に同じく佐倉藩士であった津田家に養子に入っています。
 津田仙は西洋野菜の栽培や青山学院大学を創設するなど海外の分野にも精通し、それが梅子にも引きつながれています。
 その土壌はどこから生まれたのかというと、佐倉藩主である堀田正睦公の影響無しには考えられません。
 正睦公は蘭癖とも称されましたが、佐倉の近代化や医学の発展に多大な貢献をされました。
 その結果が順天堂大学や順天堂ゆかりの佐藤志津が経営に携わった女子美術大学、そそいて上記の2校など、その後の子弟教育に引き継がれ今日に至っています。
 段々と話がお菊なりましたが、津田梅子の肖像がお札に使われるのを期に、当地佐倉最寄り多くの方々に知って頂ければと思います。