七峯の丘から

みつめのぼたもち [令和1年6月16日]


皆さんは餡子お好きですか?
 餡子と言ってもがっちり砂糖の入った甘んま〜いのやら、ちょこっと塩気の効いたのやら色々ございますね。
 お酒のみの方でも大福や羊羹1本ままいける方もいるそうですが、宮司はお口汚し程度で充分でございます。
 お祝いの品で「みつめのぼたもち」というのがあります。
 千葉県生まれの千葉県育ちの宮司はそれが全国各地にあるものだと思っていたのですが、以前この七峯に載せましたところ、なんと千葉県と茨城県を跨ぐあたり。所謂「ちばらぎ県」付近でのみ行なわれている風習というのが判りました。
 「みつめのぼたもち」とは出産後3日あたりに仲人さんや親戚内に配る大きなぼた餅のことで、紙箱にこぶし大より大きなぼた餅が3つ入っております。
 配るだけではなく、無事にお産を終えた妊婦さんも食すもので、沢山お乳が出ますようにとの願いも込められています。
 なぜ3日目なのか定説はありませんが、上記のように栄養価の高いものを食べてお乳が出やすくする効果や、岡ちゃんが沐浴をするのが生後3日目などと諸説があります。
 年に数度か神社にもみつめのぼたもちが奉納されます。
 赤ちゃんで言う所のお祖父ちゃんかお祖母ちゃんがお持ちになるのですが、それは本当に嬉しそうな顔をされています。
 嬉しさの余り、生まれて3日目ではありますが初宮詣の予約を入れようとする方もおいでで、その際には「もう少し落ち着かれてからでも充分間に合いますよ」とお答えしています・笑
 みつめのぼたもちはその大きさから、一人が一つ食べるのではなく、切り分けて家族みんなでお祝いを致します。
 久しぶりにぼた餅の奉納を頂きました。お祝いですので、宮司もご相伴にあずかることに致しましょう。