七峯の丘から

木毛 [令和2年8月8日]

葡萄は写っていません・笑
 昨日産まれた令麻の赤ちゃんは元気におっぱいを沢山飲んでいます。最初はどこにあるか判らない感じでしたが、令麻も「ここだよ」ってよくしています。
 誰に教わったわけではないのにしっかりと母さんをしているのは本当に凄いです。
 産声を上げられなかった子は今日荼毘に付しました。また令麻のお腹に宿ってくれるよう皆で待て居ます。
 さて知り合いより毎年恒例で香取市の葡萄を贈って頂きました。
 ご縁というか、この葡萄を栽培している葡萄園はなんと禰宜の実家の直ぐ近所でして、その事をお話ししたらビックリされていました。
 箱を明けると緩衝材として画像の様な木を削ったものが入っています。
 皆さん、これの名称をご存じですか?物には必ず名前がありまして、これは「木毛・もくめん」と言うんです。
 木毛と言う名前、宮司はつい先日まで知りませんで、木毛の製造工場がテレビで紹介されたのを偶然に見る機会があり、知ったバばかりでした。
 現在木毛を作る専門会社は高知県にただ一ヶ所、戸田商店という会社のみなんです。
 以前は10社ほど有ったそうなんですが、今は1社のみ。
 その理由がですね、なんとあのプチプチの登場。安価なプチプチの登場で木毛の需要が激減したためなんです。
 戸田商店で作られる木毛は高知県産の木材を原材料として特殊な機械によって丁寧に削られています。
 激減したとは言え需要は有り、特に高級品の緩衝材としては無くてはならないものです。
 木材ですので伸縮性や吸湿性に優れ、消臭性では悪臭をほぼ消したという試験結果もあるそうです。
 この特性を生かした商品開発も行なっているようで、取り寄せたいと考えています。
 古くから伝わるもので消えゆく品が多い中、視点をちょっと変えるだけで活かせる事が沢山有るという良い事例です。
 これが出来るのも本質をしっかりと捉え、自信を持って製造に勤しんでいる証しでもありますね。

戸田商店
https://www.toda-shoko.com/course/mokumen/